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総合法令出版

「富裕層のNo.1投資戦略」特設サイト

高岡 壮一郎(ヘッジファンドダイレクト株式会社 代表取締役社長)著

第6章 フィンテック時代の資産運用

第2節 個人投資家のリテラシーの高まりと利益相反

利益相反

リーマン・ショック後は、「なんだ、大手金融機関の看板に任せていたのに、結局、損をしたじゃないか」ということで、企業の「一般的な知名度」と「運用能力」に論理的な関係はないという認識が個人投資家に広まった。そして、大手金融機関への不信が高まり、大手金融機関が投資家の利害を損ねている状況が次々と報道されるようになった。

  • 高齢者がカモにされる人気金融商品の「裏側」(『週刊ダイヤモンド』2015年2月)
  • 銀行員にダマされないための正しいマネー運用マニュアル(『現代ビジネス』2015年12月)
  • 販売したい投信を顧客に購入させるため誘導質問をするなどしていたシティバンク銀に3度目の業務停止命令(金融庁)(『日本経済新聞』2011年12月)
  • 証券界、期待と背信の20年(『日本経済新聞』2014年6月)
  • 認知症患者を食い物にするハイエナ金融機関(『週刊朝日』2015年11月)

「高配当ファンドのタコ足」「グロソブ」「仕組債」「販売手数料目当ての投信の短期乗り換え推奨」「回転売買」「インサイダー取引で野村証券トップ辞任(2012年)」等、様々な報道等を通じて、投資家は大手証券会社から心が離れるようになった。

その結果、「運用会社や販売会社等のセルサイドには、もう騙されたくない」という個人投資家ニーズが急増していく。特に「売り手と買い手の間にある利益相反」について、個人投資家は強く意識するようになったのである。

投資助言会社の台頭

その結果、欧米と同じように、個人投資家は「バイサイド・エージェントである投資助言会社(アドバイザー)」にまずは相談する動きが登場した。

全米100万部のベストセラーでかつロングセラーの『敗者のゲーム』を記したチャールズ・エリスによると、「長期投資家にとって、適切な専門家の助言を得て、自分に最適な運用計画を作ってもらえば最高だ。しかし多くの人がお金を払ってそれを専門家に依頼しておらず、その怠慢がもたらす機会損失は甚大だ」としている。

エリスによると、多くの投資家にとって最も困難なのは、最適な投資ポリシーを見出すことよりもむしろ、相場の高騰期や暴落期において、その投資ポリシーをぶれずに維持することである。つまり、投資家は市場の上げ下げにおいて冷静でいられないということである。そのために、投資コンサルタントが役に立つとチャールズ・エリスは指摘している。投資コンサルタントの使命は、顧客である投資家の長期的な投資目的と、その目的を実現する上での現実的な投資判断を明確にして、投資家に理解させ、その投資ポリシーにコミットさせることである、とする。ポートフォリオを運用するファンドマネジャーよりも、投資家に対して投資基本方針を助言する専門能力の方が質が高く、長期的には投資家に富をもたらすというのがエリスの主張である。

このように中立的な投資アドバイザーの価値が認識され、リテラシーの高い金融先進国のアメリカでは、個人投資家による金融商品の購入の80%はバイサイドのアドバイザー経由であり、販売会社経由は20%に過ぎない(Investment Company Instituteアメリカ投信協会)。

今後、日本の金融業界でも同様の流れになると言われている。

これは現在、会社を経営している人なら、「ガバナンス」という観点からも理解できるだろう。経営者も投資家も、すべては己の判断次第で浮きもすれば沈みもする。経営者の場合は、社外取締役を入れて経営会議を行うことで、自社の意思決定として非合理的なことをしていないかチェックできる仕組みを作ることが多い。同様に、投資家も、投資助言会社等の信頼できる第三者であるアドバイザーの意見を聞いた上での投資判断を行うことで、非合理的な意思決定を避ける仕組み作りができる。

運用では「素人の直感や納得」が正しいケースは少なく、時には正反対のことが多々あるのである。

たとえば、飛行機に乗ることを恐れる人は多いが、車に乗ることを恐れる人は少ない。実際は、自動車での死亡者は年平均3万人、飛行機での死亡者は年平均30人以下なのが事実なのにである。

客観的な情報があってこその正しいリスク認識・意思決定である。したがって、自分(投資家・金融商品の買い手)とも、売り手(証券会社・銀行)とも異なる立場で客観的な視座を提供してくれる第三者アドバイザーとしての投資助言会社からの情報提供や分析を得ることは、投資の成功のために必須だと言える。

今はまだ銀行や証券会社の販売担当員も「アドバイザー」という名刺を持っている。しかし、金融商品取引法によって各業態の収益源が定められている通り、実態は販売業者の利益を追求する販売員であるから、「お客様から見て紛らわしい呼称」は使えなくなるように規制強化が進むと予測される。このように販売業の先行きは暗いため、大手銀行も大手証券会社もなんとか自社を運用業に脱皮させようとしている。これが最近、大手銀行や証券会社が海外の資産運用会社を焦ってM&Aしている理由と言えるだろう。

ベストセラー御礼 本文一部公開中

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ヘッジファンドダイレクト株式会社代表取締役社長 高岡壮一郎著「富裕層のNo.1投資戦略」

出版社から書籍のご案内Guidance

タイトル 富裕層のNo.1投資戦略
著者名 高岡 壮一郎
ジャンル 投資/資産運用
サイズ 四六判上製
頁数 372P
ISBN 978-4-86280-544-7
税込価格 1,944円(本体1,800円)
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ヘッジファンドダイレクト株式会社代表取締役社長 高岡壮一郎著「富裕層のNo.1投資戦略」
タイトル 富裕層のNo.1投資戦略
著者名 高岡 壮一郎
ジャンル 投資/資産運用
サイズ 四六判上製
頁数 372P
ISBN 978-4-86280-544-7
税込価格 1,944円(本体1,800円)

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