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書店でビジネス書ランキング第1位 「富裕層のNo.1投資戦略」(高岡壮一郎著、総合法令出版)
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総合法令出版

「富裕層のNo.1投資戦略」特設サイト

高岡 壮一郎(ヘッジファンドダイレクト株式会社 代表取締役社長)著

第5章 富裕層が保有している「手頃なヘッジファンド」の実例

Column5. フィンテック時代の幕開け(2015年~)

アブラハム・プライベートバンクが投資助言会社として業務再開を果たした後、規制対応の一環として、アブラハム・ウェルスマネジメントで販売業のライセンスを取る形で、金融グループとして多角的に営業するようになった。

2010年代になると、世界はフィンテック(Fintech)の話題で持ちきりになった。米フィンテック大手のレンディングクラブ社は、「IT×金融」の分野で前例のない金融ビジネスを起こしたところ、規制上の問題で米金融当局から2008年に業務停止処分を受けたが、法解釈が固まり新規ライセンスを取得することで2014年に上場を果たし、時価総額は1兆円となっていた。

米CNBCが2013年、業界をDisruption(破壊する)ほどのインパクトを与える「未来を創るスタートアップ50社」を発表したが、50社中12社がフィンテック関連スタートアップであり、そのうち4社が資産相談系サービス領域だった。フィンテック・ベンチャーへの投資は4年で3倍以上に増加、アメリカのトップベンチャーキャピタルによるフィンテック案件への投資件数は5年で4倍以上になった。

筆者が創業間もなく東京海上・ジャフコ等から「IT×金融」で総額5億円を資金調達した2006年当時は、「フィンテック」という言葉もなく、この調達金額でも当年における資金調達額が一番大きな案件の中の1つであったが、2015年になり「フィンテック」というキーワードを纏まとうことで、40億円をベンチャーキャピタルから調達するベンチャーが日本でも現れ出した。2015年にはフィンテックの台頭についてNHKで特集が組まれるほどに日本の一般社会でもフィンテックは注目されるようになっていった。

2015年年初に投資家に対して第三者割当増資を行った関係もあり、私はベンチャーキャピタルと話をする機会も多かった。彼らと話をする中で、アブラハム・プライベートバンクも世の中の流れを受けて、「フィンテック」と呼ばれ始めるようになった。独自の情報解析アルゴリズムを用いて世界中10万本以上のファンドの中から個人投資家にとって最適なファンドを提案するということを元々行っていたからだ。

具体的にはグローバルな市場データやファンドデータをスクレイピングして、自社独自のアルゴリズムによって解析、日本の富裕層が投資するに値する最適なファンドを選び出す。アルゴリズムは、過去のパフォーマンス実績に重み付けが強い等の独自の味つけがあるわけだが、その部分をいわゆるAI(人工知能)へと発展させていくことが可能である。このような仕組みで、個人投資家により安価に優良な情報を提供できるようになる。言うなれば、従来のリサーチ・アナリストの人力作業を、テクノロジーが代替することができる。

投資業界におけるAIの活用・研究と言えば、様々なビッグデータを分析することで、値上がりしそうな株式等の投資対象を見つけて、運用成績を上げていこう、というアルゴリズム取引である。運用会社による売買アルゴリズムの研究開発は、AIがアルファの源泉となることを期待しているが、当社の場合はAIをそのように活用する気はない。

当社はあくまで中立的なファンド格付け機関のようなイメージで、ビッグデータを活用しつつ、大量のファンドデータの中から富裕層が長期投資を行うに値する優良ファンドを厳選して選び出すという立場である。その投資助言の精度を高めるための手段として、人工知能を捉えている。

ベンチャーキャピタリストは、将来の世界展開も視野に入れて、「サービス名」と「社名」を一致させるのはどうかという話をよく振ってきた。この頃には、アブラハム・プライベートバンクの投資助言対象は、海外ファンドの中でも、特にヘッジファンドに助言対象を絞り込んでいたせいである。私は社名変更には反対だった。もう数年前のこととは言え、不祥事のせいで社名変更をしたと思われるのが嫌だったからである。

そうとはいうものの、2015年8月、グーグルが「持株会社アルファベット」の下の事業会社になる等、ビジネスの潮流としては、「1社・1サービス・1プロダクト」というトレンドになっていた。社会が成熟化してニーズが多様化する中で、ターゲットセグメントや事業ごとに、よりフィットした社名に変更するのが合理的だった。

翌年2016年は創業11年目であり、新しい10年に向かう節目を迎えつつあった。年の節目に一つの区切りとして、心機一転に商号変更も良いかもしれない。従来は結びつかなかった個人投資家とヘッジファンドを結びつけるベンチャー企業らしい商号。サービスの価値をわかりやすく、端的に伝えられる商号。2016年1月にアブラハム・プライベートバンク株式会社を「ヘッジファンドダイレクト株式会社」に商号変更することとした。

このタイミングで、「YUCASEE ( ゆかし)」を運営する子会社アブラハム・マーケティング社は、ゆかしウェルスメディア株式会社に改名。アブラハム・ウェルスマネジメント株式会社は改名なしとした。意地でも名を残そうという創業者の思い入れだ。

ヘッジファンドダイレクトやアブラハムを含めた事業会社を束ねるグループ持株会社の商号は、「お客様と共に歩みたい」という意味を込め、「あゆみトラスト」とした。

2年前にお客様のおかげで再起できた経験を忘れないためでもあった。

2016年4月以降になると、「フィンテック」という言葉を日経新聞で見ない日はないほどになった。ほんの1年前までは参加者10人程度のフィンテック勉強会に100人単位で人が集まるようになっていた。当社の業務は以前とそれほど変わらないが、ヘッジファンドダイレクトに対する世間の目が変化した。「あそこはフィンテック銘柄だ」と『週刊ダイヤモンド』等から取材が入るようになったり、シンガポールの投資家向けレポートや日本のフィンテック企業に関する分析ペーパーにも掲載されるようになった。売上実体がなく期待とイメージ先行のフィンテック企業群も多い中で、独特のポジションで投資助言契約額895億円以上を積みあげている堅実なフィンテック企業と評されることもしばしばとなった。

2016年7月、金融庁は金融審議会を開き、フィンテックの台頭により、従来は明確だった規制ごとの境界線が薄れていることへの対応策等が改めて議論されることになった。

「急速に技術革新が進むフィンテックは実態が先行し、法制度が追いついていない」という問題意識の中、金融庁の池田唯一総務企画局長は「現在の法制度は色々なところで時代遅れになりつつあり、迅速に解決していく」と述べた(『日本経済新聞』2016年7月28日)。

図表32:ヘッジファンドダイレクトの投資助言実績の推移グラフ。2008年度の0.53億円から、2012年度の377.73億円、2016年度の895.12億円と右肩上がりで顧客支持を拡大してきている。

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ヘッジファンドダイレクト株式会社代表取締役社長 高岡壮一郎著「富裕層のNo.1投資戦略」

出版社から書籍のご案内Guidance

タイトル 富裕層のNo.1投資戦略
著者名 高岡 壮一郎
ジャンル 投資/資産運用
サイズ 四六判上製
頁数 372P
ISBN 978-4-86280-544-7
税込価格 1,944円(本体1,800円)
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ヘッジファンドダイレクト株式会社代表取締役社長 高岡壮一郎著「富裕層のNo.1投資戦略」
タイトル 富裕層のNo.1投資戦略
著者名 高岡 壮一郎
ジャンル 投資/資産運用
サイズ 四六判上製
頁数 372P
ISBN 978-4-86280-544-7
税込価格 1,944円(本体1,800円)

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